新人育成プログラム

8割の上司が継続的な効果を実感新人フォロー研修

理想的なキャリア形成プランを目指す

旭化成株式会社(以下、旭化成)は、分社持株会社制のもと、石油化学製品、電子部品・材料、医薬・医療、住宅・建材など6つの事業会社が活動を展開する企業だ。
グループとして、社員が共有すべき価値観や行動の指針を制定し、持株会社と6つの事業会社ごとに人材戦略を展開することで全社的な発展を目指している。

その中で、持株会社に配属された新入社員は2つの課題を抱えていた。
まず、新入社員は、入社後すぐに専門的な仕事を任されると考えていたものの、当初は下積み期間であり、理想と現実とのギャップに戸惑ってしまうこと。
そして、入社して半年から1年経つと、上司や部下とのコミュニケーションの取り方に悩んでしまうことだった。
これらは、キャリア形成を急ぐ若手のモチベーションの低下や離職、業務の非効率化を促す要因だったという。

人財・労務部 人事グループ 東京人事担当 高比良 和俊氏は次のように語る。
「人材育成は各社が抱えるテーマの1つです。持株会社の新入社員は、4月、7月と2段階の研修プログラムを受け、キャリア形成プランの立案、研修後のアプローチとステップを踏んでいきます。しかし、当初計画していたようなPDCA(プラン・ドゥ・チェック・アクション)サイクルを回すことができなかった。新人フォロー研修の中にOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を補完するためのプログラムをうまく組み込むことが最大の課題でした」

カスタマイズされた最適なプログラム提供がAL-S選定の決め手

これらの課題を解決するために、同社は優れた組織変革手法を導入することが必要と判断。社内で課題分析を行い、解決に向けた研修プログラムを検討した結果、以前から新人フォロー研修を任せていたAction Learning Solutions(以下、AL-S)の次世代アクションラーニング手法を採用することを決めた。高比良氏は次のように当時を振り返る。

これらの課題を解決するために、同社は優れた研修プログラムを導入することが必要と判断。2006年2月、研修プログラムの比較・検討を繰り返し行い、4カ月の選定プロセスを経て、Action Learning Solutions(以下、AL-S)の新人フォロー研修プログラム導入を決めた。

選定の経緯について、高比良氏は次のように話す。
「市場にある人材育成プログラムの多くはパッケージ化されたものです。しかし、われわれは、課題認識を共有し、柔軟にカスタマイズしてくれる企業を探し求めていたのです。そんなとき、AL-Sはわれわれの課題解決と達成目標にコミットし、最適なプログラム設計をしてくれた。これは、他社にはない非常に優れた特長であり、われわれがAL-Sの採用を決めた最大のポイントでした

8割の上司が認めた変化、「気づきと体感を促進し長期的な効果

AL-Sは、2007年2月、2日間にわたって研修を実施した。研修の中で社員は、立てた計画や課題に対して積極的にコミットすることの重要性やチームが個人の強みを生かし合うことで相乗効果を生み出せることを選択理論心理学やアクティビティを通じて気づき、体感した。さらに、研修後に自己成長プランを立て、社員からの発案でチームメンバー間のフォロー体制を構築した結果、一人では得られない継続性と成果をもたらしたという。

高比良氏は、「社員は、常にモチベーションを高く保ち、自律的に自己成長プランのPDCAサイクルを回しています。定期的なスケジュール報告や会議での積極的な発言、社外へのアプローチ等が以前に比べて増えました。その効果は8割の上司が実感しています。それは、一過性の効果ではなく、半年以上経った今も継続しています。プログラムが練りこまれていて、OJTにつなげやすいところが最大のメリットでした」と語る。

人財戦略を加速させ全社的な育成体制の構築を目指す

これまで旭化成グループは、持株会社や事業会社ごとに人材育成を行ってきたが、今後は、全社で一貫した新人・若手人材育成のための研修を導入していく計画だ。

今後の展望について高比良氏は次のように語ってくれた。
「新人フォロー研修を通じて、社会人になって早い段階からロジカルな思考を身につけることが成長プランに不可欠だとロジカルな思考を身につけることが成長プランに不可欠だと感じています。また、OJTの補完を目的とした研修も、これまで以上に積極的に行っていきたいと考えています。
今後も目的に合わせてカスタマイズが可能なAL-Sサービスのより一層の活用を検討しています」

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